世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

古いオーディオの蓋を開けて

お天気最高の土曜日。

やっとレコードプレイヤーを修理してもらいました。

 

年代物なので修理してくれるところが滅多になく、結局個人でやってる人にお願いするしか方法がありませんでした。2件修理代のあいみつ取って安かった方にお願いしましたが、それでも新品の立派なプレイヤーが十分に買えるほどの高額でした。一瞬悩みましたが、このまま飾りにしておくわけにもいかないので決心をしました。

 

 

このプレイヤーは父が若い頃に叔父から頂いた、当時は大変贅沢なものでした。昔住んでいた家の応接間にはこのオーディオと、別の叔父から頂いたソファセットやモナリザのレプリカ、ブランデーの数々、なんちゃって暖炉(マントルピース)の上には骨董品コレクションがずらりと並んでいました。父は多分この部屋が気に入っていて、確定申告の時期などにこもって計算機叩いたり(一度計算間違えて追徴税払わされてからすっかり懲りて以来税理士を雇うことにした)、たまに一人でソファに横になってレコードを聴いたりしていたこともありました。今思えば父なりに一人になりたい時間だったんだと思います。当時の父のことを思うと今の自分もそっくりそのまんまのDNA、基本思考回路がほぼ一緒なので父の趣味趣向好き嫌いを瞬時に判断することができるはずなのに、それでも父が私の一歩先まで考えている時は裏をかかれた気持ちになるのでした。

 

 

去年父の亡き後に実家を整理し、このオーディオという大物を宅配業者で今住んでいるところへ慎重に送り届けてもらったものの(扱いが雑なので宅配業者に怒ったりして)、倉庫に入れるにはちょっと大きすぎるので思い切って梱包を解いて部屋に置くことにしました。いざ解き始めると、素人とは思えない綿密で計算され尽くしたその梱包が父親らしくて思わず笑ってしまいました。それだけこのオーディオに思い入れがあったのか、よっぽど暇だったのか。

 

 

 

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さて、復活記念はこの2枚。

っていうかレコードこれしか持ってないから。

 

 

 

 

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イエローサブマリンのアルバム自体今回初めて聴きましたが、B面は映画のサントラ曲担っているのですね。ぜんぜん知らなかったです。ライナーノーツのヘッダーには「ビートルズ風メルヘンとサイケデリアの世界」と書いてある。昔のライターさんはつくづく文才もありました。(今これを聴きながらブログ書いています)

 

 

 

次に、レコードの醍醐味を特に生かしたアルバムといっても過言ではないアビーロードに一番最初に針を落としました。いつか家でレコードを聴ける日を夢みて買っていたものです。ビートルズの後期についてはメンバーそれぞれが分解しかけていたのにも関わらず、それぞれの個性的なテイストを結集してみると、その楽曲は不協和音どころか完璧なまでに一つに結集されるという神業なところがビートルズはすごいのです。残念ながら感動的なメドレークライマックスのB面ラストで針が飛ぶ、という早速の洗礼を受けており(泣きたい)近くディスクユニオンにレコード抱えて行ってきます。

 

 

音楽談義を始めるので長くなるのでここでカットするとして、うちのオーディオは別に超高級でもなく当時よく出回った家庭用とのことなので大したものではないけれど(ウーハーがすごく利いています。。)、ちょっとびっくりするほどにそれぞれの楽器の音が前に前に主張してくるので、音に遠近感があるとはこういうことを言うのだと改めて感じています。おそらくクラシックかジャズが最適かな。

 

 

また、父がこよなく愛していたベートーベンの「田園」。ずっと本人が大切に、それこそ擦り切れるほどに聴いていたレコードはどうやら処分してしまっていたようですが、あの当時のものを探して買ってあげようと思っています。

(ネットで田園を検索すると玉置浩二さんが引っかかる!笑)

 

 

 

「田園」については「このパートは嵐が訪れたパートだと」か、「太陽が出てきたところを想像してみて」などとよく聞かされたものでした。クラシックは情景を想像して聴くっていうことを教えてもらったのです。私はピアノが好きだけど父は交響曲が好きだと言っていて、毎年年末のN響の第九とウィーンフィルニューイヤーコンサートも楽しみにしていました。危篤で意識がなかった時も病院のベットの脇でSpotifyで聴かせてやりました。

 

 

 

ずっと「いつかまたこのプレイヤーで音楽を聴きたい」と言っていた父。何があっても最後まで手放したくないと、大切に押し入れの奥にしまっていました。しっかりとその意志を継いで、こうやって聴かせてやれることは嬉しい反面安堵感でいっぱいです。ずっと気になっていた、やらなくちゃならないことの一つだったので。