世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

『グランブルー』 ジャックとエンゾの島

シチリア島 タオルミーナ
映画『グランブルー』のロケ地として名高いこの土地に足を踏み入れたのはもうだいぶ前の話。

もちろんお目当てはエンゾがマンマに睨まれながら「マンマのパスタが一番だよ」と叫んだあのレストラン!あそこでお食事をするのが目的という、かなりミーハーな理由からでした。

エンゾが食事をしたあの有名なシーンはここ、「カーポ・タオルミーナホテル」と呼ばれ、この小さな島の中にあります。周りはすっかり海に囲まれていて、さほど大きくもないのですが何か存在感がある不思議な場所。木が生い茂り、周囲の海は深い深い青(シチリアの海はこういう色をしています)で、『グランブルー』にとても感動した私と旅友は緊張で生唾ゴックン。

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ついに来た、訪れた!!!!
島の入り口へ近寄り、門の前へ歩み寄ると・・・・・

閉まってた Σ(゜□゜;


門は、とてつもなく大きい南京錠でしっかり固定されており、人影も全くなし。
見ると海風に寂しく吹かれ、カタカタと音を立てる木のボードになぐり書きのメモが。

「シーズン期間中以外は休業」

下唇をキュウと噛み締めながらたたずむ私と旅友。

ここで終わるか?それでいいのか!!
そうはいかない私と旅友の「普通じゃない」旅のやり方。
ふと見ると海辺で真っ黒に日焼けしたおじさんが暇そうにタバコをふかしている。
そう、その人は足ごぎボートのオジサン。
私達は簡単に意思を通わせた後ダッシュでオジサンの元へ走り、値段交渉開始。
そう、中に入れないのなら、その周囲を囲む海から外観を望もうじゃないの!
ボッタくりの天国イタリアでは値段交渉は基本中の基本。案の定妥当な金額でOKした後、さっそうと足こぎボートに飛び乗る私達。

これが想像以上に気持ちいぃ~♪
地中海の海が、足のすぐ下に!!海ってすごく静かですよね。陸から少し離れただけであっという間に静寂に包まれて、見渡すは深い海と穏やかな波の音と、皮膚を焦がす太陽の日差し。。。。

ほんっとぉーーーーーーーに、海って最高。

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大はしゃぎでこいだ私達は島の途中までこいだ後、一旦停止。
ユラユラ波にボートを預け、島を仰ぎ見る。
私達はジャックのように素もぐりも出来ないし(やったら多分死ぬ)、エンゾのように豪快にパスタを食べる事も出来なかったけど、多分実際にあのレストランを訪れるよりももっと、貴重な体験が出来たのかもしれない。
ふと島を見上げると、映画で見たジャンレノの頭上にあるカンテラが海風に吹かれて揺れているのが遠くに見えた。





タオルミーナはこの島だけじゃなしに、非常にリゾート溢れた小さな町です。
島での食事を断念せざるを得なかった私達は、町から少しだけ下った小さなトラットリアに入りました。
そこで前菜の盛り合わせ(生ハム、オリーブ、メランザーネ(なす)のマリネ等々)と、白身魚のグリルを頂きました。この白身魚は肉厚で、身がほっくりしていて、塩とオリーブオイルだけでグリルしたものですが、シチリア産レモンをギュッと絞り、サッと振りかけて食べます。
お、美味しすぎました(涙)!!!!!

仕上げは特濃エスプレッソで、クイッと。
そしてリモンチェッロ(レモンのリキュール食後酒)をキュッと。
締めてお会計、2500円なり~!!!

これがシチリアの醍醐味でしょう。

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お魚を食べたレストランの前にあったレモンの木


なかなか素晴らしいタオルミーナの旅でした。大満足★★★★★