世界ふらふら放浪記

雑記と人生の備忘録

メキシコシティのアパートで

 

 

今日はメキシコシティで泊まったアパートの話です。

予約サイトはいつものAirbnb

いや、ほんとに便利になりました。

これを利用すれば大家との揉め事ほぼゼロですからね。

 

 

 

 

 選ぶ基準としては、とにかくインテリアが大好きなのでそこもかなりこだわりアリ。

帰ってきて落ち着くような空間じゃないとやだ!

 

 

それにしてもメキシコシティはめちゃくちゃオシャレピープルがわんさかおりまして、お金に糸目をつけなければそりゃあもう景観の良いステキなアパートに住まわせてもらえます。

 

でもメキシコの物価ってそこまで高くないのでそこまでお金かけてまでは、、ということでやっとの思いでたどり着いたお部屋がここでした。

最高でした。

古さといい、広さといい、インテリアも使い勝手も何もかも。

 

 

外観その1。

正面真ん中三階がそのお部屋です。

 

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  • 2K、バストイレ付
  • WiFi完備、洗濯機付、屋上洗濯干し場有(犬に散々吠えられます)
  • エレベーターなし
  • メキシコシティの中心地で治安もいいアラメダ公園前
  • 地下鉄イダルゴ駅から徒歩3分
  • 2,400円/泊 ※光熱費込み

 

Airbnbの最も良い点は、宿泊者の口コミがかなり信用できることと、キャンセルの自由が効くことです。口コミに関して言うと、日本人と違って外人は多少のリップサービスはあれど忖度しないので信憑性があります。ありがたい。

 

で、ここのアパートのデメリットは「階下のバーの騒音がひどい」でした。

また、少し前までは猫ちゃんももれなくついてきたらしく、「まさかの猫の面倒まで!」という口コミも数件ありましたが、私が予約した時は猫不在でした(いてくれても良かったのだけど)。

 

個人的にバーの騒音は心地いいものなので全く気にしませんでしたが、窓ガラスが薄いのかなんなのか、まるで自分も一緒に外で同じ空間にいるみたいでした。また、バーの騒音だけじゃなく目の前の公園で開かれるマーケットのBGMもガンガンで、毎日がお祭り気分ですごく楽しかったです。

 

じゃあルームツアー開始。

オーナーのセンスがとにかく光りますよ!

 

 

 

 

キッチン。

 

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スパイスラック。

 

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キッチンが広くて使いやすかった。正面奥は玄関の扉。

 

 

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ガスは昔懐かしい、マッチを擦って火をつけるパターンのやつです。

今の人たちは知ってるかな?

それにしても海外のマッチってなんであんなに頼りないんでしょうかねえ。

 

 

 

 

このアーチ型の壁もいい。それをちゃんと計算したインテリアセンスがもっといい。

 

 

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リビングルームにあるPCテーブル。

正面扉の向こうはバストイレ。

 

 

 

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バストイレは日当たりも良く清潔感もあって緑あふれる空間でした。

お湯もバッチリ。

 

 

 

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キューバの湿気を含んだ洗濯物を一気に洗濯機で丸洗いした時は最高に気持ちよかった!

 

 

 

 

 

書棚。

手作りの書棚ってところに親近感湧きまくりです。

 

 

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ディスプレイがたまりません。

 

 

 

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こういうのを見るとますますアンティークが好きになっていきます。

 

 

 

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この部屋のメインはやはりこの空間です。

 

 

 

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この窓側のソファが居心地よくて、ここに座って外を眺めたり明日の計画を練ったりデジカメの写真を整理したりして過ごしました。

 


 

 

 

ダイニングテーブルのあるところ。

このお部屋、作りそのものがとにかくシャレてる。

この壁の窪みとかたまりません。

 

 

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メキシコのインテリアのセンス、かなりクオリティ高いです。

(このお家の方はそういえばペルーだったかアルゼンチンの出身だと言っていた)

 

 

 

 

こっちはベッドルーム。むちゃくちゃ広い!

 

 

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どの部屋にも窓がついている贅沢な間取り!

 

 

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テレビがあったけどつきませんでした。

 

 

 

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ノーミュージックノーライフな自分としては、外から聞こえる騒音をBGMがわりにするか、携帯のSportifyでずっと音楽流してました。

ちなみにSportifyってアクセスするWiFiの拠点に従って配信曲の国が変わります。

ここではメキシコ版のSportifyを受信していました。

 

 

 

 

右側の木製の棚はクローゼットです。

そこにスペースを空けてくれていたので、洋服は全部そこにかけました。

 

 

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クローゼットはイタリア語で「アルマディオ」と言いますが、海外でこういう木製のクローゼットを見ると必ずこの単語が条件反射で頭に浮かんできます。どうでもいい話ですが。

 

 

 

外観その2。

 

 

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ちなみに、海外でこういうアパートに住む時に絶対やるのが「貴重品の隠し場所」です。

万が一オーナーが泥棒だったとか、外人が頻繁に来るのを狙った空き巣に狙われても大丈夫のように、一事が万事に備えることはもう昔からの習慣。寝る時だってお財布とパスポートは毎晩枕の下に敷いて寝ます。

 

ということで、多少の現金と(さすがに全額持って毎日外には出かけられない)家の鍵のスペアなどを玄関脇にあったボロ袋の中に隠しておきました。そしてうっかり自分がそれを忘れてしまわないように、携帯にメモにも書いておきました。

 

ちなみに、クレジットカードなど薄いものは本の隙間に挟むという手もあります。

ローマで空き巣にあった時、このおかげでキャッシュカードの盗難はまのがれました。

 

 

 

ではルームツアー、ムービー版です。

床がギシギシ言うのがいかにも外国のアパートならでは。

ベッドが散乱していて恥ずかしいですけどそこはスルーでお願いします。

 

(背後のBGMがまるで昼間の神楽坂を歩いているみたいですが、アラメダ公園のマーケットから聞こえるものです)

 

 

 

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(今度からは必ずムービーは横撮りしてくるから!)

 

 

 

 

 

さて、Airbnbの部屋というのは大まかに3種類ありまして、

  1. 今自分たちが住んでいる部屋を貸す
  2. 不動産投資目的で買ったアパートを賃貸する
  3. 賃貸で借りてる部屋をまた貸しする(これは大家にバレないでやらないといけない)

のパターンがあります。

 

1.の場合は貸している間どうするのかというと、実家に帰るかパートナーの家で暮らすかをしてるみたいです。外国人に貸すと良い家賃収入になるので、海外でのアパート賃貸ビジネスはとても儲かるみたいです。特に大都市の住宅事情は深刻で、日本のようにぼんぼん新規アパートを建てられない(スクラップアンドビルドしないから)ので、古くても狭くても片っ端から埋まっていくという仕組みです。

 

また、旅行ハイシーズンの場合はほぼ観光客で毎月まわしていけるので、オーナーはしばらくの間住むこともせず自分もバカンスに行っちゃって管理は友人や知り合いに任せることも多いです。

とはいえ、メンテナンスもかかりそうなので言うほど儲からないかもしれないけど、このAirbnbという仕組みにより海外の部屋貸しビジネスは驚異的に伸びたであろうと想像しています。今はコロナで四苦八苦だと思いますが、、、(涙)。

 

 

 

 

夜の雰囲気。

 

 

 

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建物の正面玄関。

どこもそうだけど、ちょっと鍵穴に癖があるんですよね。

以前のパリの家ほどではありませんが。

 

 

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夜の外観。

 

 

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私も億万長者だったら海外に物件欲しいなあー。

でも無理だ、絶対。

 

 

 

 

前回も触れたことがありますが、水道水100%NGです。

歯磨きの時すら許されません。

じゃあみんなどうしているのかというと、この家には「濾過するホーロー容器」がありました。これに水道水を入れておくと、濾過された水が下のタンクに貯まって使えるようになるというものです。

 

 

 

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さすがに飲むことはしませんが、料理に使ったり歯磨きをする時に使いました。

めちゃくちゃ便利でした。

 

 

おそらくこの濾過式よりも最先端のものがあるのだと思います。

立派なマンションだったら床だってこんなにきしむこともありません。

外にいるのか中にいるのかわからなくなるほどの騒音だってないでしょう。

でも、これくらいのレベルが私にはとても落ち着くのです。

 

 

残念ながら今この家は非公開物件となっています。

Airbnbってそういうことよくあります。

全ては一期一会なのです。

 

 

自分で旅のプランを立てるときは、この「アパート探し」もとにかく時間をかけるのですが、これも結構大変なの!

でもアタリを見つけた時の嬉しさは旅を10倍充実させます。

 

 

ということで、メキシコ旅行記の付録バージョンでした。

 

 

 

 

 

 こちらはAirbnbについてと、これまで旅先で泊まったアパートのまとめです。

(別に読まなくても大丈夫です)

beabea-journey.hatenablog.com

 

 

2018年の旅を振り返って

 

 

2018年という年は、振り返ると少し特別な一年だったと思う。

 

 この旅はもともと友人の住むプラハに行く予定をしていて、前の年から準備を始めていた。年末にチケットを買い、さあのんびりリサーチでもしようかという時に不意に転職の話がやってきて、約12年働いた職場を退職することになった。辞めるタイミングもちょうどゴールデンウィークにあたったので、有休を惜しみなく使って長年の夢だったメキシコキューバを強引にくっつけることにした。

自分にとっては贅沢で強引な旅のプランだった。

 

 

 

そうして会社に退職の旨を伝えてから本屋に行き、キューバとメキシコの地球の歩き方を手にした時はついにこの日がやってくるのかと小さく震えた。そして本屋を出て目の前の交差点で信号を待っている時に、自分の将来がいよいよ動き始めるんだという不安と期待にじわじわ脱力していくような気持ちになった。

 

 

これが2018年の始まりだった。

 

 

 

 

 

 

後になってからくっきりと浮かび上がってきた2018年の意味 

会社には早めに退職通知を出したので後任もしっかり時間をかけて探してもらえたし、引き継ぎも余裕があった。それでも日々がとにかく忙しかったのでそれなりに忙殺された。ずっと仲良くしてきたメンバーとは「また飲みに行こう」と笑って明るく別れ、すでにギクシャクしてしまっていた人たちとはあっさり別れた。誰かと同調することでしか自分の存在価値を見出せず、誰かの悪口を言うことで結託することしかできないような救いようもなく能力のない人たちからもらった餞別祝いのギフト券は使わずに捨てた。どちらにせよ清々しかった。嫌で辞めたかったことは山ほどあったけど、こうやって新しい挑戦に向かって区切りをつけられたことは幸せだと心から思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 今振り返るとこの2018年というのは不思議なもので、この翌年から2021年の間には実に多くの伏線が張られていた。自分の身に起きた様々な出来事を考えれば考えるほど、あの時に決断したことも、念願を叶えたことも全てやっていて良かったと心の底から思う。そうじゃなかったら間違いなく、死ぬまで後悔がつきまとい悔やんでも悔やみきれない一年になってしまったことだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 



 

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夕暮れになると海岸沿いのマレコン通りに人が集まる(ハバナキューバ2018)

  

 

 

 

 

 

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とにかく色彩感覚の豊かなラグのお店(オアハカ、メキシコ2018)

 

 

 

 

 

 

 

 

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かつて東西を分断した壁があった場所(ベルリン、ドイツ 2018)





 

 

 

 

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これまで食べた中でも一番のグヤーシュ(プラハチェコ2018)



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 旅をする理由

「旅とはなんですか」

と、もし聞かれたら多分私はこう答えると思う。

 

それは質の高い極上の現実逃避です、と。

 

 

 

 

 

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革命広場のチェ・ゲバラハバナキューバ 2018)

 

 

実はちょっと前までまた海外で暮らしたいという希望を捨てていなかったから、旅の理由の半分は終の住処を探すという目的もあった。旅の途中でピンとくる場所に巡り合ってしまったら、日本を引き上げてそこに暮らしてしまおうと思っていた。でも今のところ巡り合わせがないことと、日本の暮らしにもそこそこ満足しているせいか、最近はそういうことも意識しなくなって、むしろどういう場所でどんな時間の使い方をすれば満足ができるのかが明確になった。それは終の住処を見つけることなんかよりも大きい収穫だった。 

 

 

 

 

 

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クトナーホラの風景が好きすぎていつか額に飾りたい(チェコプラハ2018)

 

 

 

 

 

 

現実逃避において、日本をシャットダウンすることはとても重要。旅行中はヤフーも見ないし、インスタでわざわざ報告することもしない。きちんと距離を置くことで、現実世界にしっかりと線引きをする。

 

おそらく誰かと旅をすれば一緒にご飯を食べたり共通の思い出ができて楽しいこともたくさんあるけれど、小さな諍いや不一致も出てくるかもしれない。一人旅の場合はそのどちらも成立しない分、勝手にやれるのが気楽でいい。毎日あちこち歩き回って、道を間違えたり緊張したり分からなくなったり腹を立てたり雨に濡れたりして部屋に帰った後は、いずれにせよささやかな達成感を感じるところも心地がよかったりする。そもそも一人で行動することになんのためらいもなければ孤独も感じないし、どのみち夜はすぐ寝てしまうから余計なことを考える時間もない。

 

 

 

 

 

 

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ハバナは外国人観光客のために存在している(ハバナキューバ 2018)

 

 

 

 

新しい国を旅をする時に選ぶ基準として大事にしているのは、見知らぬ発見を見つけられそうな可能性があるかないかに尽きる。とにかく刺激を与えてくれそうな場所。見たこともないエメラルドグリーンなクロアチアの海や、カッパドキアの気球から見た眼下に広がる大地と、体を照らす朝陽の暖かさなんかも一生忘れないだろう。

 

 

とにかく2018年は、やっとプラハに住む友人のところへ遊びに行くことができたし、長い間念願だったメキシコとキューバにやっと行けたことは単なる旅とは違って大きな出来事だったので、その余韻は随分長い間続きしばらく旅に出たいという欲求も湧いてこなかった。もしかすると、あれは旅の集大成だったのかなと感じるときもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

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聖母教会(ドレスデン、ドイツ2018)

 

 

 

 

 

2018年はなんとなくだけど、いろんなものに区切りのついたきっかけみたいな一年だった。

充実していたし、希望に溢れていたしいろいろ完全にやり切った感もある。

それがせめてもの救いだ。

 

今はなんとなくミュート状態で何もやる気が起きないけど、そのうちまたムクムクと好奇心が湧いてくる頃にはコロナも落ち着いて、しばらくは限定的だとは思うけど旅行に行ける日が来ることを切に願う。

 

それまでは近場をぶらぶら散歩したり、家でのんびり過ごしたりしながら体力をしっかり温存して、次にやって来る質の高い極上の現実逃避に備えておきたいと思った。

 

 

2021年5月1日